食品乾燥機(フードドライヤー)を自作した話。

2020年2月27日

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経緯

去年2019年のことになりますが、乾燥野菜を作ってみたく(あわよくば売ってみたく笑)、食品乾燥機(フードドライヤー)を自作してみました

食品乾燥機自体は市販されているものもあるのですが、業務用のものはウン十万円したりします。

一方家庭用のものもあるのですが、一度に量を作りたいのとコスパがネックでした。
ちなみに家庭用だと下のような製品があったりします。

結局自作することにしたわけですが、仕上がりの外観は以下のような感じです^^; 
GIF画像なのでパカパカ動きます(笑)

手書きで構想を練る

これまでにキッチンに置くハイシェルフやレンジ台を作ったことがあったのですが(機会があれば記事UPします)、今回の食品乾燥機は構造がまだシンプルだったので、CAD(2D/3D)は使いませんでした。

頭の中で立体をぐるぐる回しながら、アナログ的に紙と鉛筆で構想を練っていきます。

こんな感じ

サイズは、高さが900mm、幅500mm、奥行き410mmほど。
とりあえず6段で作りました。段の後付は可能な仕様です。

前面は片開きで、上部は空気を外に出すためのスリット窓を設けました。
食品乾燥機を自作したとはいっても、温風を送る機械まで作れるわけではないので、もともと家にあった布団乾燥機を使い、そのホースの先が本体側面下部に接続できるようにしてあります

つまり、下から温風を送って上から抜けていく構造。温かい空気は上に上がっていくものなので、その性質に合わせたのと(湿気た空気を早めに出す)、布団乾燥機を地面に置きたかったのが理由ですが、本体の底にホコリなどが溜まっていると舞い上がってしまうので、こまめに底部の掃除が必要です。

設計ができたら、材料取りの計画を立てていきます。

幸い家の近くに、DIYスペースが無料で使えるホームセンターがあるので、そこで必要な部材を買い、その場で大型機械で店員さんにカットしてもらいました。

僕がよく使う部材はサブロクサイズ(半坪:90cm✕180cmくらい)のコンパネと、2✕4(ツーバイフォー)などの規格の決まった角材です

かなりコスパが良いので出費が抑えられます。

製作風景

前述のDIYスペースでは、ある程度の電動工具や道具類を無償で借りることができます。
今回は下の写真のようなジグソーを借りました。

トンカチやらメジャーやらドライバーなどの道具は一式持っているので、工具箱ごと店に持ち込んで使います。
他にもDIYスペースを使っている人がいると、使いたい道具が使えないこともあるので、僕は自前で揃えるようにしています。それに、そちらのほうが道具に愛着がわきますよね^^;

ジグソーで板に◯穴をあける

ここでひとり黙々と作業をしていると、通りがかったお客さんが珍しそうに見ていたりします(笑)
ときどき話しかけてこられる方も・・・。

さて、中はこんな感じになりました。
内側に固定してある網置き場は、30✕40mmの部材で、こちらも割と安価で手に入ります。

愛車の軽バン(ハイゼットカーゴ)にもしっかり乗りましたよ~^^;
棺桶に見えないこともない・・・。

試運転!

無事自宅の作業部屋に設置し、布団乾燥機のホースも接続成功しました。

恐る恐るスイッチ・オン!!

ごぉぉぉぉぉ~~~

あ、動画で見ていただいたほうが早いですね(汗)

なんちゃってBGM付き

こちらの動画ではバナナで試してます。

いい感じで温度計の指す温度もどんどん上がっていきました。
どれくらいが適温なのかは勉強不足によりわかりませんが・・・。

結果オーライってことで、見事にドライバナナ?ができました! (๑´ڡ`๑)

じゅるり・・・

微妙に水分が残っているので、完全にサクサク!とはいきませんが、思っていたよりいい感じです^^;

市販されているようなバナナチップくらい乾燥させるには、もっと大掛かりで本格的な乾燥が必要なのかもです。

でも、乾燥したものを直接食べるのではなく、後でお湯で戻す前提の乾燥野菜などは問題なさそうです

セミドライなどもできそうですね!

野菜で試してみる

バナナ以外にもいろんな野菜で試してみました!

下の写真の通り、トマト・レンコン・キクイモ・ニンジンです。

ダイソーで買ったBBQ用の網に並べて食品乾燥機にセットしたあと、タイマーを長めに設定して乾燥開始!

数時間後・・・。

まぁ見た目はアレですが、それなりに乾燥野菜になったのではないでしょうか?(笑)
トマトがあまりキレイに切れなかった…orz

トマト
レンコン
キクイモ
ニンジン

切る厚みや野菜の種類、季節や天候によっても乾燥時間が違ったりするので、その辺の調整が難しいです。
まだまだ研究しないといけないことがたくさんあります。

これらの乾燥野菜は密閉ジッパーに入れてしばらく冷蔵庫保管した後、お味噌汁に入れて美味しく頂きました

乾燥野菜のこれから?

日本は自然災害大国なので、いつ何時どこで何が起こるかわかりませんよね。
そういう僕も、2011年の3.11のときは東京にいたので、家に帰れず秋葉原の中学校?の体育館で一晩をすごしました。

僕は経験がありませんが、いざ震災に見舞われて家を失ったような場合、保存性の高い食品はライフラインとしてとても重要です。

加工食品も必要ですが、乾燥させただけの野菜があれば、それをお湯で戻して味噌汁などで頂くこともでき、自然素材の美味しさと栄養を享受できます。

そういった意味でも、もっと乾燥野菜が家庭の常備品として広く普及していったらいいなと思う今日このごろです。