にんじん畝のバーナー焼きと草取り作業

2020年3月30日

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この記事を見て頂いているのは農家or家庭菜園の方が多いと思います。

にんじんの作付けって、セルトレイ育苗が基本的にできず畑に種を直まきする形になるため、にんじんが芽生えるまでに雑草が早々に生えてきて、あっという間ににんじんの芽生えを覆ってしまうということはないでしょうか。

にんじんの種自体、発芽までに日数がかかる上、パセリのような葉っぱであまり影を作らないためか、地面に日光が当たりやすく雑草が繁茂しやすいような気がしています。

にんじんの草取り作業もなかなかの重労働ですよね(汗)間違えてにんじんの芽を取ってしまったり・・・。

いろいろ考えた末、僕は草焼き用のバーナー(灯油式)を使って、播種前の畝の表面をざっと焼くことにしています。

まだ1年半ほどしか使っていませんが、使い勝手や使ってみた上での感想などをまとめておきます。

バーナーの購入

それなりの面積の畝の表面を焼く必要があるため、カセットコンロで使うようなカセットではすぐに無くなってしまい、コスパもあまり良くないと思います。

僕が最終的に選んだのは、新富士バーナー 草焼きバーナー(害虫駆除対応) KB-210という商品でした。

ちなみに購入したのは楽天です。当時1万円ちょいで買いました。(楽天のページは以下)

初めて使ってみた感想

使い方などの様子はYouTubeの動画を拝借させていただきますm(_ _)m

初めて使ったのが2018年9月のこと。この時はダイコン・カブの播種前に使いました。

その時の様子が下の動画です。

雨が降った後ということもあって簡単には焼けませんが、火力も強く、ひととおり雑草の芽生えを焼いていくことができました

火で炙った直後はまだ緑色が残っていますが、時間が立てば枯れて朽ちていきます。

灯油を満タン(1.5リッター)として、この程度の小さな芽生えであれば、1.5m幅の畝を60~70mほど焼くことが可能かと思います。時間にして50分ほどでしょうか

ちなみに、バーナー使用畝と未使用畝の比較です。(中央2畝のうち、左が使用、右が不使用)

地上部の雑草を焼く場合、当然ながら草が乾燥気味のほうがよく焼けます。

また、降雨後などで畝の土が湿っていると、熱伝導がよい分、地中にまで高温が伝わって雑草の種もある程度焼くことができるかもしれない一方、微生物(糸状菌等の地表近くの好気性菌)に影響を与えてしまうかもしれないので、僕としては避けたいと思っています。

そういう意味では、何日か晴れが続いて、畝の土も草もある程度乾いているときがベターですね^^;

この時は、季節が季節(秋→冬)だったので、その後にそれほど旺盛に雑草が生えてくることはありませんでしたが、やはりバーナーで草焼きしていた畝は、していなかった畝よりも雑草が少なく、野菜が雑草に囲まれるということもなかったと思います。

にんじん畝で試す

一番試したかったのがにんじんです。

2019年の8月、畝を立てて成形してから1週間ほど置き、雑草の芽が出てくるころを見計らってバーナーで表面を焼いていきます。

バーナーで焼いたあとに撒き筋を付けると、結局雑草の種が地表に上がってくるため、予め撒き筋を付けたうえで焼きました^^;

下の写真の畝のうち、黒くなっている部分がバーナーで焼いた箇所です。

畝の谷間までは焼いていません。

そして次が、バーナーで畝を焼いてから3~4週間後の様子です。すでににんじんの本葉も開いてきている頃になります。

バーナーで焼いていない谷間は雑草が結構生えてきていますが、畝の表面はそれほど生えてきていません。

もちろん、バーナーで焼いたからといって雑草が作付け期間中ずっと生えてこないわけではなく、雑草の生育を遅らせることができる、くらいに考えておいたほうがいいかもしれません。

にんじんの畝でも、作付け期間中に1~2回の除草作業をしています。

雑草に対してにんじんの生育のほうが早いため、僕の場合は「ドウカン けずっ太郎ジャンボ アルミパイプ柄 DK-809」という農器具を使って条間を軽く削っていっただけです。

畝表面が乾いていれば、時間・労力はそれほどかかりませんし、畝間に座り込んでにんじんの葉と雑草の葉を見極めながら草引きをする必要もありませんでした。

さらに1ヶ月後の10月終わり頃、その間に畝間の草刈りもやっていますが、畝はにんじんの葉が茂って雑草の付け入る間はない感じでした。

このころになれば、それほど厄介な雑草もあまり生えてきませんが・・・。

うちでは施肥や農薬散布も行わないため、生育期間中の手間といえば上記の数回の軽い除草作業(削るだけ)と最低限の間引きくらいで、だいぶ省力的な栽培になったと思います^^;

たまーにキアゲハの幼虫を見ますが、彼らも基本放ったらかし。被害が小さいので殆ど影響なしです。

そして、11月に入ると収穫開始。種まきからざっと2ヶ月後です。

最後に

以上、畝のバーナー焼きによる抑草についてでした。

いま現在、ハウスで春にんじんを栽培しているところで、こちらも例によって事前にバーナーで焼いたのですが、雑草をいったん発芽させるという時間がなかったため、仕方なく土だけの状態で撒き筋だけバーナーで焼きました。

そして悪い予想は的中。

播種後に毎日潅水(水やり)していたら、やはり雑草が旺盛に発芽してきました(笑)

ここ最近はハウス内で草引きに勤しんでいますが、「にんじん畝の草引きはやっぱり大変だ」と改めて実感しております。

また機会があれば、この辺のことも詳しく別記事に書いてみます。