畑仕事が好きになるには。


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こんにちは^^;

突然ですが、記事を読んでくださっているみなさんは、ご自身の仕事が好きで好きで仕方がないと言えそうでしょうか。

仕事といっても給料をもらうような社会人としてのそれだけでなく、広く家事や学業を含めてもいいと思います。


白状しますが、僕は少なくとも、農家として畑仕事が「大好きだ」とは言えません(T_T)

中には、専業で農業をされていて、毎日畑に向かうのが楽しみで楽しみで仕方がない!という方がいらっしゃいましたが、こういった農家さんは、ほんとうにすごいなぁと敬服せずにはいられません。

僕自身、就農してから4年ほどが経ち、もちろん畑では嬉しいことも楽しいことも、悲しいことも腹立たしいこともたくさんありました。

当然、一喜一憂もします(笑) 一喜一憂するのはあまり良くない風潮がありますが、僕は人間なので、時には人間らしく一喜一憂することを自分に許すことにしています(笑) いろいろ自分に世間のルールを課しすぎると嫌になるので・・・。

僕はどちらかといえば、毎朝畑に向かう足取りは重いというのが正直なところ。農家なら誰でも実感しているところですが、何時間もかけて汗水垂らして、雨に打たれて風に吹かれて日照りにジリジリ焼かれて、そうやって一生懸命育ててきた(育つのを支えてきた)野菜たちが、病気や生理障害、自然災害で一日にして全滅する、といったことはざらにある世界

うちは肥料や農薬を使わない自然栽培ですが、たとえ農薬を使う慣行栽培でも病気や生理障害などは出るときは出ますし、自然災害を前にしては対策にも限界というものがあります。ましてや気候変動の影響で、自然災害の頻度・規模は悪化をたどる一方。こうしたなかで、モチベションを維持することは並大抵のことではありません。


それでも、農業という道を選んだのは自分自身。厭世的になっていては何も現状は変わりません。そこで僕は、できるだけ「主体的に自分の仕事を捉える」ようにだけは心がけるようにしています。ただ、これが非常に難しいのですが・・・。

たとえば、この高齢化・後継者不足の農業界で若手の自分が農業を新規に営むこと、とくに無施肥無投薬の自然栽培を実践して、その成果物を世に出すことの社会的な意義や自分なりの役割を明確にして、それらを手帳に書いて定期的に見返すということを実践しています。

そうしてみると、自分が毎日やっていることも、「すでに」世の中のために役立っているんだと可視化し、実感することができると思います。農業を営んでいる時点でめちゃ社会貢献です

そして、もうひとつモチベーション維持のために意識して行っていることがあります。それは本当に小さな、ある意味しょーもないことかもしれませんが、ひとつひとつの農作業にゲーム要素を取り入れて、できるだけ単調な作業や面倒な作業も「面白く」改造するという、一種の工夫です。

みなさんはこどものころ、例えば小学校の登下校で横断歩道を渡るときに白い部分だけを歩くとか、道路の影になっている部分を踏まないように歩くとかして、ただの「歩行」を一種のゲームにして楽しんだことはありませんでしょうか。

僕はこどもの頃から当たり前のようにこれをやっていて、大人になった今でも同様のことを無意識にやっていることがあります。これってきっと、ただ歩いているだけだと退屈で時間を無駄にしてる気がするから、自分で工夫をして歩くことさえゲームにして楽しんでいるのだと思います

それと同じで、畑仕事のうち、たとえば葉物野菜を種まきした筋にジョウロで潅水をする作業で、ジョウロの水がちょうど1筋で均等に撒き終わるようにうまく調整して往復するとか、使う農機具を工夫して、道具を使うこと自体を楽しみにするとか、考え方次第でいろんな工夫ができます。

とはいえ、だからといって現状、畑仕事が「三度の飯より好きだ!」とはなっていませんが(笑) いま好きかどうかよりも、少しでも好きになれるように主体的に考えて主体的に動く、こっちのほうが断然大事だと思うので、これはこれでいいのかもしれません。

無理に「好きにならなきゃ」って思っても、現実と理想のギャップが生まれるのでしんどくなるだけですよね。それでモチベーションとQOLを下げていたら元も子もありません。「好きになれたら」くらいがちょうど良いかもです。


余談ですが、最近「充電式刈払機」を購入しました。

草刈り作業というと年に何度も行わないといけない、なかなか過酷な作業です。今年の春はイネ科の雑草の花粉でアレルギーを起こしてしまい、さらにそれがトリガーになって39度近い高熱を出して一晩苦しみました(汗)

ともあれ、草刈り作業は直接的には何の売上にも貢献しない間接作業ではありますが、どうせやらなければいけないなら、草刈り作業自体もいろいろと工夫をして、ゲーム感覚で楽しんでやろうと思います^^;